2006年1月18日

ライブドアに東京地検特捜部の捜査のメスが入れられた影響で、東証が売りの約定を処理し切れなくなる恐れが生じたため、売買を停止するという日本の証券史上前代未聞の出来事が起こりました。日本では号外が出るほどの大事件です。確かに、たかが家宅捜索があったくらいで、株式市場がパンクする危険が出るというのは、外国の証券取引所でも聞いたことがなく、日本のシステムに不安が持たれます。このためドイツの株式市場まで今日は全面安の展開となりました。みずほ証券の入力ミスが起きた時に、誤った注文の取り消しがきかなかった問題といい、どうも制度疲労が感じられます。

ライブドアに捜査の手が及んだことは事実ですが、日本のマスコミは裁判所で有罪が確定したわけでもないのに、あたまから全面的な悪人扱いを始める傾向が顕著であります。ライブドアの肩を持つ気はありませんが、容疑者が逮捕されたわけではなく、捜査当局が家宅捜索を始めただけの段階で、社会全体が個人や企業を槍玉に上げるのは、昔から変わっていないなあと感じます。